無名鬼日録

読書にまつわる話を中心に、時事的な話題や身辺雑記など。

2017-01-01から1年間の記事一覧

『エヴリシング・フロウズ』

六十年代までのジャズならともかく、音楽に疎い私には縁遠いものだが、ロック音楽の世界には、オルタナティブ・ロックというジャンルがあるらしい。「エヴリシング・フロウズ」という曲は、そのオルタナ・ロックバンドであるティーンエイジ・ファンクラブが…

詩集『北山十八間戸』

荒川洋治の新詩集『北山十八間戸』が気争社から上梓された。平成二十一年(2009)の『実視連星』以来、七年ぶりの詩集となる。平成二十二年(2010)の発表作から十六篇が収められ、書名となった「北山十八間戸」は、「現代詩手帖」平成二十七年一月号に掲載…

『無名鬼の妻』

平成二九年三月二十日、山口弘子著『無名鬼の妻』が作品社より上梓された。無名鬼の妻とは、いうまでもなく自刃した村上 一郎の妻、栄美子である。村上の死から七年後、栄美子は請われて再婚し村上の家を離れた。以来、長谷えみ子とし て人形作家の道を歩み…